●「みなさん、さようなら」
2005年3月19日 映画
末期ガンの父の最後を「楽しいものにしてほしい…」と願う母親の言葉を受けた長男が、長年の父との諍いを終わりにして、幸せな最後を演出しようとする。設備の整っていない公立病院に父のための特別の病室を作らせ、父の親しい友人たちを集めて、最高の環境を作り、その中で、父は毒舌をはきながらも息子を受け入れていく…。
アカデミー賞最優秀外国映画賞を受賞した感動作。死に向かってゆく男の姿を、これほどユーモラスに楽しく感動的に描いた作品が、これまであっただろうか。主人公は人生諦めきれず、当然、悔やむ思いもある。しかし、それを家族がしっかり受け止め、愛情を降り注いで、彼の死をやさしさで包み込むのだ。誰もが主人公の最期をうらやましいと思わずにいられないだろう。
去年のアカデミー賞外国語映画賞を獲得した作品。
カナダのフランス語圏の映画で、雰囲気はフランス映画かなぁ。
若い頃には浮名を流した父と、それが許せなかった息子。老齢の父が不治の病を患ったことをきっかけに、息子は父の世話をひきうけた。
奔放な老人の様子と、飄々とした息子の姿がいい感じでした。
父のことをどこか冷めた目で捉えた息子の視点で物語は描かれるのだけど、しかし決して冷淡ではなく、どちらかというと、わかりあえない父子でありつつも互いに実は潜んでいた愛情がじんわりと表現されているような。
最期の時間を安らかにすごさせるために、父のかつての教え子を買収して見舞いに行かせたり、非合法としりつつも警察にヘロインの入手方法を聞きに行ったりと、実直な息子の行動がどことなくズレているのが、なんか笑える(^^;。
わかりやすい形ではないけれども、それぞれの人間が抱える事情を抱き込んで、根っこにある愛情を不器用に表現していた登場人物たちの姿にうたれました。
アカデミー賞最優秀外国映画賞を受賞した感動作。死に向かってゆく男の姿を、これほどユーモラスに楽しく感動的に描いた作品が、これまであっただろうか。主人公は人生諦めきれず、当然、悔やむ思いもある。しかし、それを家族がしっかり受け止め、愛情を降り注いで、彼の死をやさしさで包み込むのだ。誰もが主人公の最期をうらやましいと思わずにいられないだろう。
去年のアカデミー賞外国語映画賞を獲得した作品。
カナダのフランス語圏の映画で、雰囲気はフランス映画かなぁ。
若い頃には浮名を流した父と、それが許せなかった息子。老齢の父が不治の病を患ったことをきっかけに、息子は父の世話をひきうけた。
奔放な老人の様子と、飄々とした息子の姿がいい感じでした。
父のことをどこか冷めた目で捉えた息子の視点で物語は描かれるのだけど、しかし決して冷淡ではなく、どちらかというと、わかりあえない父子でありつつも互いに実は潜んでいた愛情がじんわりと表現されているような。
最期の時間を安らかにすごさせるために、父のかつての教え子を買収して見舞いに行かせたり、非合法としりつつも警察にヘロインの入手方法を聞きに行ったりと、実直な息子の行動がどことなくズレているのが、なんか笑える(^^;。
わかりやすい形ではないけれども、それぞれの人間が抱える事情を抱き込んで、根っこにある愛情を不器用に表現していた登場人物たちの姿にうたれました。
●「ジョゼと虎と魚たち」
2005年3月13日 映画
大学生の恒夫は、乳母車に乗って祖母と散歩するのが日課の自称・ジョゼこと、くみ子と知り合う。くみ子は足が悪いというハンディキャップを背負っていたが、自分の世界を持つユーモラスで知的な女の子だった。そんな彼女に恒夫はどんどん引かれていき、くみ子も心を許すが、ふたりの関係は永遠ではなかった。
足の悪い女の子と大学生の男の子の恋愛物語、なのかな。
ちょっと軽めのイマドキ風な大学生が、アクの強い彼女に惹かれていくのが、なかなかうまく表現されていたと思う。
好印象だったのは、彼が彼女を身障者としてというより個性的な女性として扱っていたようなところですかね。
まあ、だからこそ最後に未来を見据えるなら現実を認識しないわけにはいかず、だからこその選択をしたクライマックスに繋がるのでしょう。
妻夫木聡という役者はあまりちゃんと見たことがなかったのだけど、意外に素直だなぁという印象でした。
そして池脇千鶴は結構巧いかも、と。
クライマックス、道路わきで恒夫@妻夫木が号泣するシーンは、彼の若さと狡さと悲しさがとてもストレートに伝わってきて、じわりと来ました。
そして、その後ジョゼ@池脇が魚の切り身を一片焼くシーンが、彼女の強さとたくましい未来を現しているように見えたのでした。
静かでユニークな物語でした。
足の悪い女の子と大学生の男の子の恋愛物語、なのかな。
ちょっと軽めのイマドキ風な大学生が、アクの強い彼女に惹かれていくのが、なかなかうまく表現されていたと思う。
好印象だったのは、彼が彼女を身障者としてというより個性的な女性として扱っていたようなところですかね。
まあ、だからこそ最後に未来を見据えるなら現実を認識しないわけにはいかず、だからこその選択をしたクライマックスに繋がるのでしょう。
妻夫木聡という役者はあまりちゃんと見たことがなかったのだけど、意外に素直だなぁという印象でした。
そして池脇千鶴は結構巧いかも、と。
クライマックス、道路わきで恒夫@妻夫木が号泣するシーンは、彼の若さと狡さと悲しさがとてもストレートに伝わってきて、じわりと来ました。
そして、その後ジョゼ@池脇が魚の切り身を一片焼くシーンが、彼女の強さとたくましい未来を現しているように見えたのでした。
静かでユニークな物語でした。
●「28日後...」
2005年3月12日 映画
交通事故による昏睡から目覚めたジムは、病院はおろか街全体から人が消えたロンドンをさまよう。28日間で広まったウイルスによって感染者は凶暴化し、非感染者たちはロンドンから脱出していたのだ。ジムは、感染者の攻撃をかいくぐりながら、わずかに残された非感染者とともに安全な場所を目指す。
ゾンビのようにしつこく襲ってくる感染者の動きは、やや早回しの映像で再現され、恐怖感が増す効果を上げている。CGではなく、早朝に交通を止めて撮影された無人のロンドンは、シュールさとリアルさが同居。不思議な既視感を味わえる。SF、ホラー、サスペンス、人間ドラマなど、さまざまなジャンルを合わせたようで、その各部分とも傑出しているのが本作のすごさだろう。2種類ある結末は、監督と配給会社の意向がぶつかり合って生まれたものだが、どちらも甲乙つけがたい深みとおもしろみがある。
未知のウィルスに犯されると、数秒で人間は理性を失い、凶暴性を発揮して他人を殺し始める…。
イギリス中に蔓延したこのウィルスによりほぼ無人と化した都市に残された病院で、ウィルスが猛威を振るう以前に事故で意識を失っていた主人公が、目覚めた。
シチュエーションの特異性が映画の宣伝で繰り返されていて、気になっていた作品。
うーん。
ちょっとウィルスの感染経路が定かでないのと、設定に甘いところがあったように思う。
感染することで凶暴になる→他人を殺そうとする。
というのは、まあいいでしょう。
でも、感染した瞬間の理性の失い方を見る限り、感染者同士の意思疎通も難しそうなのよね。
ということは、自分以外は全部敵と見なしているのであれば、感染者同士の殺戮シーンもあって然るべきだと思うのだけど、映画では主人公たち未感染者が感染者集団に襲われるシーンはあるものの、感染者集団が集団で存在できる理由が描かれてないのがねぇ。
あとはクライマックスで主人公が大怪我をするのだけど、その後の経過があまりに都合が良すぎないですかね。
外科医がいない状態であの怪我で…うーん。
まあでも、最後のシーンでの文字が「HELP」ではなく「HELLO」だったのは、希望を感じさせてよかったと思います。
ま、細かいことはともかく、シチュエーションを受け入れてフィクションを楽しむにはいいかもしれません。
極限状態におかれた人間として、自分ならどういう選択をするのかも考えることができます。
ゾンビのようにしつこく襲ってくる感染者の動きは、やや早回しの映像で再現され、恐怖感が増す効果を上げている。CGではなく、早朝に交通を止めて撮影された無人のロンドンは、シュールさとリアルさが同居。不思議な既視感を味わえる。SF、ホラー、サスペンス、人間ドラマなど、さまざまなジャンルを合わせたようで、その各部分とも傑出しているのが本作のすごさだろう。2種類ある結末は、監督と配給会社の意向がぶつかり合って生まれたものだが、どちらも甲乙つけがたい深みとおもしろみがある。
未知のウィルスに犯されると、数秒で人間は理性を失い、凶暴性を発揮して他人を殺し始める…。
イギリス中に蔓延したこのウィルスによりほぼ無人と化した都市に残された病院で、ウィルスが猛威を振るう以前に事故で意識を失っていた主人公が、目覚めた。
シチュエーションの特異性が映画の宣伝で繰り返されていて、気になっていた作品。
うーん。
ちょっとウィルスの感染経路が定かでないのと、設定に甘いところがあったように思う。
感染することで凶暴になる→他人を殺そうとする。
というのは、まあいいでしょう。
でも、感染した瞬間の理性の失い方を見る限り、感染者同士の意思疎通も難しそうなのよね。
ということは、自分以外は全部敵と見なしているのであれば、感染者同士の殺戮シーンもあって然るべきだと思うのだけど、映画では主人公たち未感染者が感染者集団に襲われるシーンはあるものの、感染者集団が集団で存在できる理由が描かれてないのがねぇ。
あとはクライマックスで主人公が大怪我をするのだけど、その後の経過があまりに都合が良すぎないですかね。
外科医がいない状態であの怪我で…うーん。
まあでも、最後のシーンでの文字が「HELP」ではなく「HELLO」だったのは、希望を感じさせてよかったと思います。
ま、細かいことはともかく、シチュエーションを受け入れてフィクションを楽しむにはいいかもしれません。
極限状態におかれた人間として、自分ならどういう選択をするのかも考えることができます。
浅草の高齢者向けマンションで働くことになったフリーターの青年・高志は、転職早々、亡くなったばかりの住人・藤原の幽霊に取り憑かれる。藤原は同じマンションに住む女性への思いが未練となっていたのだった。渋々その成就に協力する高志だが、彼自身にも気になる女性がいて…。
世代の違い故に考え方が全く異なる2人が、ときに反発しながらも文字通り一体となって協力しあうことになる展開、しかし見た目は「一人」であるために起こる混乱が楽しい。高齢者向けマンションという舞台はユニークだし、藤原のライバルとして坂上二郎と谷啓、元官僚のオカマ役に宝田明など、役者も揃っている。それらが一体となった可笑しみがもう少しあってもよかったが、年長者が後に続く者に「生きていく証」を与えるというラストが残す後味は、しみじみとして悪くない。
クドカンが主演ということで、ちょっと興味があって見てみました。
一般に彼は脚本で有名なようですけど、もともとは劇団で俳優やってる人なんだよね。
ストーリーは、いわゆる老人ホームのような場所が舞台で、若者と老人たちの交流をいろんな角度で扱ったもの?、といった感じ。
キャストは、田中邦衛とか、坂上次郎、谷啓あたりは、役者イメージとキャラクターがかなり近いものとして設定されていたので、見ていてわかりやすいと思う。
テーマもかなりズバリとセリフに出てるし、そのストレート加減は見てるこっちが恥ずかしいぐらいなんだけど(^^;、こういうわかりやすい映画はエンターテインメントとしてアリだと思います。
世代の違い故に考え方が全く異なる2人が、ときに反発しながらも文字通り一体となって協力しあうことになる展開、しかし見た目は「一人」であるために起こる混乱が楽しい。高齢者向けマンションという舞台はユニークだし、藤原のライバルとして坂上二郎と谷啓、元官僚のオカマ役に宝田明など、役者も揃っている。それらが一体となった可笑しみがもう少しあってもよかったが、年長者が後に続く者に「生きていく証」を与えるというラストが残す後味は、しみじみとして悪くない。
クドカンが主演ということで、ちょっと興味があって見てみました。
一般に彼は脚本で有名なようですけど、もともとは劇団で俳優やってる人なんだよね。
ストーリーは、いわゆる老人ホームのような場所が舞台で、若者と老人たちの交流をいろんな角度で扱ったもの?、といった感じ。
キャストは、田中邦衛とか、坂上次郎、谷啓あたりは、役者イメージとキャラクターがかなり近いものとして設定されていたので、見ていてわかりやすいと思う。
テーマもかなりズバリとセリフに出てるし、そのストレート加減は見てるこっちが恥ずかしいぐらいなんだけど(^^;、こういうわかりやすい映画はエンターテインメントとしてアリだと思います。
テルミンという楽器を知ってる人って、少ないのかな。
元祖電気楽器、ともいうべきもので、真空管から電気を発生させ、そのその電波をあやつくことで音を発生させる楽器(機械)です。
発明したテルミン博士の名前をそのままとって、楽器はテルミンと呼ばれることになりました。
この映画は、そのテルミン博士の波乱の人生と、テルミンという楽器、そして博士やその楽器にまつわる人たちの証言を元に編集したルポタージュ的な作品です。
テルミン奏者として第一人者ともいうべき人も出てくるのですが、彼女をはじめテルミンの奏者は、この楽器を操るにあたり「耳が良いこと」が必要であると何度も言っていたのが印象的でした。
実際テルミンという楽器は、人の仕草・動作で音色がかわるものだから、奏者の側に絶対音感がないとかなり厳しい。
私は自分に絶対音感がないのだけど、その状態でバイオリンにトライしたことがあります。
で、バイオリンを弾きこなすというレベルではなく、まず楽譜に書かれている音を自分が正確に表現することがどんなに大変かを経験したことがあるのね。
鍵盤楽器のように叩けばその音が出る、というような楽器とは違い、弦楽器は音を作ることからはじめないとならないわけで。
それが、テルミンの場合は、バイオリンにおける弦を押さえる指に相当するような物体もなく、空中での自分の身振りだけが唯一の音作りとなるわけだから、これはもう相当に耳がよくないと、自分の出す音を音楽に変えるのは至難の業だと想像しました。
でも、一回トライしてみたいなぁと好奇心を刺激されたのもたしか。
テルミンそのものは今となってはかなり原子的なもので作れる楽器らしいので、多分「子どもの科学」とかに作り方とか載ってそう(^^;。
誰か作ってくれないかなぁ。
音を出して遊んでみたいなぁ(笑)。
元祖電気楽器、ともいうべきもので、真空管から電気を発生させ、そのその電波をあやつくことで音を発生させる楽器(機械)です。
発明したテルミン博士の名前をそのままとって、楽器はテルミンと呼ばれることになりました。
この映画は、そのテルミン博士の波乱の人生と、テルミンという楽器、そして博士やその楽器にまつわる人たちの証言を元に編集したルポタージュ的な作品です。
テルミン奏者として第一人者ともいうべき人も出てくるのですが、彼女をはじめテルミンの奏者は、この楽器を操るにあたり「耳が良いこと」が必要であると何度も言っていたのが印象的でした。
実際テルミンという楽器は、人の仕草・動作で音色がかわるものだから、奏者の側に絶対音感がないとかなり厳しい。
私は自分に絶対音感がないのだけど、その状態でバイオリンにトライしたことがあります。
で、バイオリンを弾きこなすというレベルではなく、まず楽譜に書かれている音を自分が正確に表現することがどんなに大変かを経験したことがあるのね。
鍵盤楽器のように叩けばその音が出る、というような楽器とは違い、弦楽器は音を作ることからはじめないとならないわけで。
それが、テルミンの場合は、バイオリンにおける弦を押さえる指に相当するような物体もなく、空中での自分の身振りだけが唯一の音作りとなるわけだから、これはもう相当に耳がよくないと、自分の出す音を音楽に変えるのは至難の業だと想像しました。
でも、一回トライしてみたいなぁと好奇心を刺激されたのもたしか。
テルミンそのものは今となってはかなり原子的なもので作れる楽器らしいので、多分「子どもの科学」とかに作り方とか載ってそう(^^;。
誰か作ってくれないかなぁ。
音を出して遊んでみたいなぁ(笑)。
イギリスのトゥイーディ養鶏場で、毎日せっせと卵を産み続けるジンジャーら雌鳥たち。実は彼女たち、ひそかに脱走を企てていた。そんなある日、サーカス団から逃げてきたアメリカ生まれの「空飛ぶニワトリ」ロッキーが養鶏場に紛れ込んできた。追われる彼をかくまう代わりに、空の飛び方を教わるジンジャーたちだったが…。
『ウォレスとグルミット』シリーズなどで世界的人気のニック・パークと、彼が所属する製作会社「アードマン」のトップ、ピーター・ロード。本作は、2人の共同監督による究極のクレイアニメだ。いわばニワトリ版『大脱走』だが、その絶妙な動きといい、すっとぼけたかわいらしさといい、圧倒的なおもしさ。
クレイアニメ。
映画「大脱走」の鶏アニメ版です(笑)。
元となった「大脱走」って見たことはないのだけど、どうやら刑務所からの脱走を目論む話なのかしらね。
このアニメは、鶏舎から皆で脱走を企てようとするニワトリたちの奮闘を描いたものでした。
鶏卵農家を営む人間が、もっと営利をむさぼりたいと願い、卵より高く売れる(とふんだオーナーが)自動製造マシンによるチキンパイ販売に乗り換えようとしていることに気付き、ニワトリたちは鶏舎からの脱走を計画する。
そこに、空を滑空してきた挙句鶏舎に墜落した雄鶏が現れたことにより、空を飛んで逃げること思いつき、飛ぶ練習を開始するのだが…。
楽しいコメディ映画でした。
くちばしの中に歯があったり、羽の先が指のように表現されていたりして、海外アニメらしいデフォルメされたクレイ(粘土)のニワトリが、笑いを誘います。
しかし、チキンパイ製造マシンはすごかった。
材料投入口に野菜丸ごとごろごろつっこんで、ニワトリもつっこみ、スイッチオンすると出口からチキンパイが…(^^;;。
アリエネー。
クライマックスは一番アリエネーのだが(笑)、まあ楽しかったからいいとしましょう。
『ウォレスとグルミット』シリーズなどで世界的人気のニック・パークと、彼が所属する製作会社「アードマン」のトップ、ピーター・ロード。本作は、2人の共同監督による究極のクレイアニメだ。いわばニワトリ版『大脱走』だが、その絶妙な動きといい、すっとぼけたかわいらしさといい、圧倒的なおもしさ。
クレイアニメ。
映画「大脱走」の鶏アニメ版です(笑)。
元となった「大脱走」って見たことはないのだけど、どうやら刑務所からの脱走を目論む話なのかしらね。
このアニメは、鶏舎から皆で脱走を企てようとするニワトリたちの奮闘を描いたものでした。
鶏卵農家を営む人間が、もっと営利をむさぼりたいと願い、卵より高く売れる(とふんだオーナーが)自動製造マシンによるチキンパイ販売に乗り換えようとしていることに気付き、ニワトリたちは鶏舎からの脱走を計画する。
そこに、空を滑空してきた挙句鶏舎に墜落した雄鶏が現れたことにより、空を飛んで逃げること思いつき、飛ぶ練習を開始するのだが…。
楽しいコメディ映画でした。
くちばしの中に歯があったり、羽の先が指のように表現されていたりして、海外アニメらしいデフォルメされたクレイ(粘土)のニワトリが、笑いを誘います。
しかし、チキンパイ製造マシンはすごかった。
材料投入口に野菜丸ごとごろごろつっこんで、ニワトリもつっこみ、スイッチオンすると出口からチキンパイが…(^^;;。
アリエネー。
クライマックスは一番アリエネーのだが(笑)、まあ楽しかったからいいとしましょう。
スティーブン・スピルバーグ監督、トム・ハンクス主演というゴールデン・コンビによる3本目の作品。東欧のクラコウジア(本作のために設定された架空の国)からニューヨークを訪れた旅行者ビクターが、母国の突然のクーデターにより“無国籍”状態になってしまう。アメリカへの入国許可が下りないまま、彼は空港のターミナルで9ヶ月間も過ごすことに…。
10月に国際線の飛行機に乗ったわけですが、そのとき上映されてたのがこの映画。
飛行機での映画って英語だから、大抵見ないんだけど、この映画の最初のほうは言葉がわからなくても楽しめた部分があって、だから日本で上映されるのを心待ちにしていたのね。
結局飛行機でも途中から寝てしまったから、続きが気になってたし(笑)。
年末から上映していたものの、時間が作れなくて、結局上映最終日にすべりこみセーフ。
東欧の田舎からニューヨークにやってきたビクター。空港に降り立ったときには国が消滅していたせいで、国際線待合ロビーから出られなくなることに…。
ビクターの物凄い前向きな行動が愛嬌がありますね。
自分の寝床を作り、食事を確保し、仕事も見つけ、生きていく姿勢は、確かに応援したくなるぐらい。
一番の見所はやっぱり、ヤギのエピソードでしょう。
あのあたり、さすがに「青い薄い紙」(笑)に毎日接していた苦労が生かされたって感じ?
クライマックスのグプタのシーンは、ちょっとなぁ…とは思ったけれども、まあこのぐらいの事件でもないと空港から出なかっただろうから、妥当なものなのかしらね。
ヒューマンドラマかと思って観にいったのだけど、実際はヒューマンコメディでした。
貸切状態の映画館で思い切り笑わさせてもらいました。
そういえば、この映画のために作成したという空港のセットに、吉野家があったよ。
最近行ってないなぁ(^^;。
10月に国際線の飛行機に乗ったわけですが、そのとき上映されてたのがこの映画。
飛行機での映画って英語だから、大抵見ないんだけど、この映画の最初のほうは言葉がわからなくても楽しめた部分があって、だから日本で上映されるのを心待ちにしていたのね。
結局飛行機でも途中から寝てしまったから、続きが気になってたし(笑)。
年末から上映していたものの、時間が作れなくて、結局上映最終日にすべりこみセーフ。
東欧の田舎からニューヨークにやってきたビクター。空港に降り立ったときには国が消滅していたせいで、国際線待合ロビーから出られなくなることに…。
ビクターの物凄い前向きな行動が愛嬌がありますね。
自分の寝床を作り、食事を確保し、仕事も見つけ、生きていく姿勢は、確かに応援したくなるぐらい。
一番の見所はやっぱり、ヤギのエピソードでしょう。
あのあたり、さすがに「青い薄い紙」(笑)に毎日接していた苦労が生かされたって感じ?
クライマックスのグプタのシーンは、ちょっとなぁ…とは思ったけれども、まあこのぐらいの事件でもないと空港から出なかっただろうから、妥当なものなのかしらね。
ヒューマンドラマかと思って観にいったのだけど、実際はヒューマンコメディでした。
貸切状態の映画館で思い切り笑わさせてもらいました。
そういえば、この映画のために作成したという空港のセットに、吉野家があったよ。
最近行ってないなぁ(^^;。
●「オペラ座の怪人」
2005年2月11日 映画
1870年パリのオペラ座で、プリマドンナが事故に巻き込まれ役を降板。新人のバレエダンサーのクリスティーヌが大役を得て、舞台を成功に導く。しかし、その姿をじっと見つめる仮面の男がいた。幼なじみの男性ラウルと再会して喜ぶ彼女を、仮面の男は地下深く連れ去る。
時間が空いてたので、観てみようかなとほとんど思いつきで観た(^^;。
タイトルは有名なのだけど、実は読んだことも舞台を観たこともないので、興味はあったしね。
なんだかすっごくまっとうなミュージカルでした。
映画、のつもりで観たので、突然セリフを歌いだすのが、最初慣れなくて違和感を感じてました。
以前観た「シカゴ」なんかは、歌の部分がショーアップされた演出になっていたせいもあって、物語の流れの芝居と状況を表現するショー(歌)の部分が、自然に分かれていてような気がする。
あと、俳優が個人的に顔が好みじゃなかったのが大きい(^^;。
こういうのは巧い下手ではないからなぁ。映画は特に顔がアップになるので、できれば好みの顔を見たいじゃない?(笑)
だから、クリスティーヌの女優さんがあんまり好きな顔ではなかったのが残念。
ついでにキャラ的に好きなラウルさんも、長いもみあげに気がついてからは、どうも…(^^;;;。
しかし、歌は本当にすごかった。
迫力があったしね。
そして、美術ですよ。
話題のシャンデリアは、たしかに綺麗だったし、オープニングのオペラ座の華麗な演出も圧倒したしね。
それでもやはり、観終わってみると、この作品は映画よりも舞台で観たほうが内容に入り込めたかなぁと感じました。
四季でやってたら、観に行こうかなぁ。
時間が空いてたので、観てみようかなとほとんど思いつきで観た(^^;。
タイトルは有名なのだけど、実は読んだことも舞台を観たこともないので、興味はあったしね。
なんだかすっごくまっとうなミュージカルでした。
映画、のつもりで観たので、突然セリフを歌いだすのが、最初慣れなくて違和感を感じてました。
以前観た「シカゴ」なんかは、歌の部分がショーアップされた演出になっていたせいもあって、物語の流れの芝居と状況を表現するショー(歌)の部分が、自然に分かれていてような気がする。
あと、俳優が個人的に顔が好みじゃなかったのが大きい(^^;。
こういうのは巧い下手ではないからなぁ。映画は特に顔がアップになるので、できれば好みの顔を見たいじゃない?(笑)
だから、クリスティーヌの女優さんがあんまり好きな顔ではなかったのが残念。
ついでにキャラ的に好きなラウルさんも、長いもみあげに気がついてからは、どうも…(^^;;;。
しかし、歌は本当にすごかった。
迫力があったしね。
そして、美術ですよ。
話題のシャンデリアは、たしかに綺麗だったし、オープニングのオペラ座の華麗な演出も圧倒したしね。
それでもやはり、観終わってみると、この作品は映画よりも舞台で観たほうが内容に入り込めたかなぁと感じました。
四季でやってたら、観に行こうかなぁ。
シリーズ3部作の完結編は、見どころに次ぐ見どころ。3時間23分という長さは、まったく苦にならず、結末では「旅の仲間」とともに、観客もシリーズとの別れを惜しむことになるだろう。邪悪な指輪を捨てに行くフロドとサムの過酷な旅がついにクライマックスを迎える一方、人間の国ゴンドールの都ミナス・ティリスを陥落させるべく、指輪の創造主、冥王サウロンの強大な軍が攻め込んでくる。
やっと終わりました。
もちろん映画館でも見ていたし、すでに同等のDVDは出ているわけだけど、やっぱりこの映画のDVDはスペシャル・エクステンデッド・エディションを見ないと完全ではないからさ(笑)。
以下、勘のいい人にはネタバレな記述アリ。
DVDのSEE追加についてネタバレしたくない方はスルーすることをお勧めします(^^;。
冒頭のゴラムの若かりし頃の姿が、どうにも違和感があったのだけど(これは映画館でも思った)、しかしアンディ・サーキスへのご褒美シーンだと思えば許せる(^^;。
実際ゴラム@CGの動きはすごいからねぇ。
その後、思ったとおりちゃんとサルマンのシーンが追加されてました。
気が付いた追加シーンは、こんなところか。
パランティアのシーン、エオウィンとセオデン王の最期の会話のシーンとか、エオメルがエオウィンを見つけて嘆くシーンとか、アラゴルンの癒しの手のシーン、エオウィンとファラミアのラブラブシーン、勇者サムワイズのシーン(イチオシ!)、死者の軍勢との契約、南方の船の強奪シーン。
覚えているわかりやすいところだけでもこれだけあるので、追加シーンそのものは多分もっとあると思う。
まだ一回しか見てないからなぁ(^^;。
ともあれ、驚愕の意外な展開(原作との大きな違い)は、一つ冒頭にあったぐらいでした。
いや、原作との違いといったらそもそも第一部にトム・ボンバディルが出てこないとか、アルウェンが勇ましすぎるとかいろいろあるんだけど、今回の違いはその比じゃないでしょう。
あそこであのキャラを死なせてしまうとは、ホントに驚き。
まあでも、あのキャラを原作通りに生かしておくと、最後のシャイアでのエピソードまでやらないと決着にならないわけで、それをやったらまた軽く30分は伸びてただろうから(^^;、苦渋の選択だったのかもしれないと想像します。
あと、デネソールのパランティアが描かれてなかったせいで、単なるイかれた親父になっていたのがちょっと残念。
ボロミアを熱愛していたせいで、ファラミアをないがしろにしてしまったデネソールだったけど、原作では彼も後半はパランティアの呪いを受けていたのだということになってたのね。
その表現が省かれてしまったせいで、かなり酷い人物になってしまってたなぁ。
まだまだ見所は沢山あるし、特典映像も見てないし、オーディオコメンタリーも聞いてないので、しばらく楽しめそうです。
そうそう、クライマックスでフロドがなくした指って、映画では人差し指だったけど、私は中指だと思い込んでた…。
原作もチェックしないとなぁ…(^^;。
やっと終わりました。
もちろん映画館でも見ていたし、すでに同等のDVDは出ているわけだけど、やっぱりこの映画のDVDはスペシャル・エクステンデッド・エディションを見ないと完全ではないからさ(笑)。
以下、勘のいい人にはネタバレな記述アリ。
DVDのSEE追加についてネタバレしたくない方はスルーすることをお勧めします(^^;。
冒頭のゴラムの若かりし頃の姿が、どうにも違和感があったのだけど(これは映画館でも思った)、しかしアンディ・サーキスへのご褒美シーンだと思えば許せる(^^;。
実際ゴラム@CGの動きはすごいからねぇ。
その後、思ったとおりちゃんとサルマンのシーンが追加されてました。
気が付いた追加シーンは、こんなところか。
パランティアのシーン、エオウィンとセオデン王の最期の会話のシーンとか、エオメルがエオウィンを見つけて嘆くシーンとか、アラゴルンの癒しの手のシーン、エオウィンとファラミアのラブラブシーン、勇者サムワイズのシーン(イチオシ!)、死者の軍勢との契約、南方の船の強奪シーン。
覚えているわかりやすいところだけでもこれだけあるので、追加シーンそのものは多分もっとあると思う。
まだ一回しか見てないからなぁ(^^;。
ともあれ、驚愕の意外な展開(原作との大きな違い)は、一つ冒頭にあったぐらいでした。
いや、原作との違いといったらそもそも第一部にトム・ボンバディルが出てこないとか、アルウェンが勇ましすぎるとかいろいろあるんだけど、今回の違いはその比じゃないでしょう。
あそこであのキャラを死なせてしまうとは、ホントに驚き。
まあでも、あのキャラを原作通りに生かしておくと、最後のシャイアでのエピソードまでやらないと決着にならないわけで、それをやったらまた軽く30分は伸びてただろうから(^^;、苦渋の選択だったのかもしれないと想像します。
あと、デネソールのパランティアが描かれてなかったせいで、単なるイかれた親父になっていたのがちょっと残念。
ボロミアを熱愛していたせいで、ファラミアをないがしろにしてしまったデネソールだったけど、原作では彼も後半はパランティアの呪いを受けていたのだということになってたのね。
その表現が省かれてしまったせいで、かなり酷い人物になってしまってたなぁ。
まだまだ見所は沢山あるし、特典映像も見てないし、オーディオコメンタリーも聞いてないので、しばらく楽しめそうです。
そうそう、クライマックスでフロドがなくした指って、映画では人差し指だったけど、私は中指だと思い込んでた…。
原作もチェックしないとなぁ…(^^;。
現役警察官の梶という男が妻殺しを自供。ところが、彼が殺人を犯してから3日目に自供してきたことが問題になる。なぜすぐ出頭しなかったのか。梶は空白の2日間のことをいっさい語ろうとしなかった…。
横山秀夫の同名ベストセラー小説の映画化。主人公を演じた寺尾聡の寡黙の中に人柄をにじませる佇まいが素晴らしい。ミステリーの真相としてはいささか弱いが、空白の2日間の中に秘められた夫婦のきずなには涙する人も多いだろう。原作に忠実な作りなので、原作ファンも大いに楽しめるはず。吉岡秀隆、原田美枝子、樹木希林、柴田恭兵、伊原剛志、鶴田真由などスターたちが、このしっとりとしたミステリードラマをしっかり支える好演を見せている。ちなみに半落ちとは、完全な自供ではないことを言う。
宣伝はなんだか沢山見た覚えがあって、空白の二日間の謎を追うのだということだけは知っていたのでした。
ついでになぜかネタバレ記事を読んでいたので、その空白の二日間に主人公が何をしていたのか、なんとなく知っていて見た、という…(^^;。
で、映画ですが、なかなかよかったと思います。
俳優が巧かったから。
とにかく贅沢なキャスティングで、有名な俳優が沢山出てました。
なので、登場人物が結構多いのだけど、自分の中でラベリングが出来てたおかげで、キャラを見失うことがなかったのはよかった。
ピカイチは樹木さんと寺尾さんかな。
個人的には伊原さんとか田山涼成さんが見れたのはラッキー。
しかし、肝心の物語が、なんかよくわからん…(^^;。
いや、ストーリーはわかったのね。
ただ、主人公が何故あの二日間の行動について黙秘を貫いていたのか、その動機がわからん。
隠すほどのことなのかなぁ。
脚本は、原作付き映画ではよくある消化不良を起こしていて、登場人物のそれぞれに背景があり、複雑な事情を背負っていることはプンプン臭ってくるわりにその内容が表現しきれなくなっていて、勿体なかったと思う。
警察と検察の癒着の話とか、新聞記者の不倫だとか、出世欲の強い(?)弁護士とか、自身も介護問題の渦中にある裁判官とか、全部が中途半端に見えた。
そのあたりは原作付きだしーと予めさっぴいて観るつもりで観てたから、特に不満はないです。思ったとおり(^^;。
ちょっと原作が気になった。
読んでみたい。…図書館で探してみるか。
横山秀夫の同名ベストセラー小説の映画化。主人公を演じた寺尾聡の寡黙の中に人柄をにじませる佇まいが素晴らしい。ミステリーの真相としてはいささか弱いが、空白の2日間の中に秘められた夫婦のきずなには涙する人も多いだろう。原作に忠実な作りなので、原作ファンも大いに楽しめるはず。吉岡秀隆、原田美枝子、樹木希林、柴田恭兵、伊原剛志、鶴田真由などスターたちが、このしっとりとしたミステリードラマをしっかり支える好演を見せている。ちなみに半落ちとは、完全な自供ではないことを言う。
宣伝はなんだか沢山見た覚えがあって、空白の二日間の謎を追うのだということだけは知っていたのでした。
ついでになぜかネタバレ記事を読んでいたので、その空白の二日間に主人公が何をしていたのか、なんとなく知っていて見た、という…(^^;。
で、映画ですが、なかなかよかったと思います。
俳優が巧かったから。
とにかく贅沢なキャスティングで、有名な俳優が沢山出てました。
なので、登場人物が結構多いのだけど、自分の中でラベリングが出来てたおかげで、キャラを見失うことがなかったのはよかった。
ピカイチは樹木さんと寺尾さんかな。
個人的には伊原さんとか田山涼成さんが見れたのはラッキー。
しかし、肝心の物語が、なんかよくわからん…(^^;。
いや、ストーリーはわかったのね。
ただ、主人公が何故あの二日間の行動について黙秘を貫いていたのか、その動機がわからん。
隠すほどのことなのかなぁ。
脚本は、原作付き映画ではよくある消化不良を起こしていて、登場人物のそれぞれに背景があり、複雑な事情を背負っていることはプンプン臭ってくるわりにその内容が表現しきれなくなっていて、勿体なかったと思う。
警察と検察の癒着の話とか、新聞記者の不倫だとか、出世欲の強い(?)弁護士とか、自身も介護問題の渦中にある裁判官とか、全部が中途半端に見えた。
そのあたりは原作付きだしーと予めさっぴいて観るつもりで観てたから、特に不満はないです。思ったとおり(^^;。
ちょっと原作が気になった。
読んでみたい。…図書館で探してみるか。
1988年に東京で実際に起きた「子ども置き去り事件」をモチーフにし、母親に置き去りにされた4人の子どもたちが、彼らだけの生活を続ける約1年を描いている。撮影にも1年以上をかけた入魂の一作だ。
続けて、カンヌで賞をとって一躍有名になった彼の映画(笑)。
もともとこの映画は賞をとる前からあらすじを知っていて、それでずっと興味をもっていたのでした。
しかし、こういう系統の映画って田舎で上映してくれる確立が低かったから、見れるか心配だったのよね。
それが賞をとったことでかなりマスコミでも取り上げられて、おかげで無事田舎でも上映してくれました(笑)。
母親に置き去りにされた四人の子どもたちが、どうやって生きていったのか、ドキュメンタリータッチで描かれています。
責任を放棄して自分の人生に生きることにした母親と、残された弟妹たちを必死に面倒を見ようと彼らに責任を持とうと頑張り続けた長男・明。
子どもたちが子どもたちだけで生きていくのは、とても難しいわけで、彼らの生活を支えていた一部には、周囲の大人からのささやかではあっても貴重な善意があった。
でもその善意は、根本的な解決にはいたっていないわけで、だからその隙間であがくようにして生きていった子どもたちが、とても強いなぁという印象をもった。
しかし、こういう映画では逃げた母親ってすっごく悪人に描かれそうなんだけど、その辺りをサラリと表現しているYOUがスゴイねぇ。
最後に末妹と一緒に空港に向かう明の、自責の念にかられた顔と、その後の決意を現す瞳の強さに感動しました。
二人が服をどろどろにして家へ帰るシーンは、とても静かで涙してしまいます。
そしてまた始まる明の戦いの日常。
で、終わっていて、彼らの強さを期待した観客はついその背中にエールを贈ってしまうのです。
続けて、カンヌで賞をとって一躍有名になった彼の映画(笑)。
もともとこの映画は賞をとる前からあらすじを知っていて、それでずっと興味をもっていたのでした。
しかし、こういう系統の映画って田舎で上映してくれる確立が低かったから、見れるか心配だったのよね。
それが賞をとったことでかなりマスコミでも取り上げられて、おかげで無事田舎でも上映してくれました(笑)。
母親に置き去りにされた四人の子どもたちが、どうやって生きていったのか、ドキュメンタリータッチで描かれています。
責任を放棄して自分の人生に生きることにした母親と、残された弟妹たちを必死に面倒を見ようと彼らに責任を持とうと頑張り続けた長男・明。
子どもたちが子どもたちだけで生きていくのは、とても難しいわけで、彼らの生活を支えていた一部には、周囲の大人からのささやかではあっても貴重な善意があった。
でもその善意は、根本的な解決にはいたっていないわけで、だからその隙間であがくようにして生きていった子どもたちが、とても強いなぁという印象をもった。
しかし、こういう映画では逃げた母親ってすっごく悪人に描かれそうなんだけど、その辺りをサラリと表現しているYOUがスゴイねぇ。
最後に末妹と一緒に空港に向かう明の、自責の念にかられた顔と、その後の決意を現す瞳の強さに感動しました。
二人が服をどろどろにして家へ帰るシーンは、とても静かで涙してしまいます。
そしてまた始まる明の戦いの日常。
で、終わっていて、彼らの強さを期待した観客はついその背中にエールを贈ってしまうのです。
戦時下の昭和15年の東京。検閲官・向坂は劇団「笑の大学」の座付き作家・椿に次々と無理難題をふっかけ、直せなければ上演中止だと脚本の書き直しを迫る。が、椿はその要求を聞いてさらに素晴らしい脚本を作りあげていく。そんな2人が、ガチンコ対決を通して次第に不思議なきずなを芽生えさせていく様を描く。
三谷脚本ということで、楽しみにしてました。
私が三谷さんを知ったのは、TVでの作家としてだったので、実は生の舞台は見たことがなかったのよね。なので、この映画の元になった舞台も見たことがありません。
もともと三谷さんは密室劇のタイプが得意な人ではあったけど、この映画は二人密室劇という映画にはあまり向かないスタイルでした。
そのせいか、それぞれのシーンの間が、個人的にどうも気になって仕方がない。
結構巧く作ってあるとは思ったのだけど、映画をみながら、これが舞台だったらこの辺りはもっとテンポがよくなってるんだろうなとか、なんか妙な感じで観賞していたような気がする…(^^;。
とはいえ、やっぱり面白かったです(笑)。
深夜上映で観客は私一人の貸切状態(^^;だったので、思いっきり笑ったりできたのはラッキーでした。
やはりあの「お肉のためなら死んでもイイ」は、インパクトありますねぇ。
映画の中では別れが最後のシーンとなっていて、それだけみるとその後に期待がもてるけど、椿さんのモデルになった人のことが考えるとそう簡単じゃないようです。
そうそう、この映画のパンフが丁度品切れ状態で、普段映画を見たらかならずパンフを買う私はかなり残念。
次の入荷日が書かれていたので、買いにこよう。
三谷脚本ということで、楽しみにしてました。
私が三谷さんを知ったのは、TVでの作家としてだったので、実は生の舞台は見たことがなかったのよね。なので、この映画の元になった舞台も見たことがありません。
もともと三谷さんは密室劇のタイプが得意な人ではあったけど、この映画は二人密室劇という映画にはあまり向かないスタイルでした。
そのせいか、それぞれのシーンの間が、個人的にどうも気になって仕方がない。
結構巧く作ってあるとは思ったのだけど、映画をみながら、これが舞台だったらこの辺りはもっとテンポがよくなってるんだろうなとか、なんか妙な感じで観賞していたような気がする…(^^;。
とはいえ、やっぱり面白かったです(笑)。
深夜上映で観客は私一人の貸切状態(^^;だったので、思いっきり笑ったりできたのはラッキーでした。
やはりあの「お肉のためなら死んでもイイ」は、インパクトありますねぇ。
映画の中では別れが最後のシーンとなっていて、それだけみるとその後に期待がもてるけど、椿さんのモデルになった人のことが考えるとそう簡単じゃないようです。
そうそう、この映画のパンフが丁度品切れ状態で、普段映画を見たらかならずパンフを買う私はかなり残念。
次の入荷日が書かれていたので、買いにこよう。
●「死ぬまでにしたい10のこと」
2004年10月23日 映画
23歳という若さで、がんで余命2か月と宣告されたアン。彼女はやり残したことをノートに10コ、書き留める。オシャレのこと、ふたりの娘のこと、そして夫以外の男と付き合ってみること…。リストを作ったときから、アンの平凡だった人生がイキイキと動きだした。
死を目前にしながらも、その事実を誰にも明かさず、リストを作って実行していくことで、死の恐怖を回避し、幸せで甘い幕切れを求めるアン。自分の不運な運命を知っても、決して動揺せずに、残り少ない人生を最上のものにしようとするヒロインの強さが感動的。
末期ガンを告知され、余命2、3ヶ月と告げられた主人公の女性が、余生をポジティブに生きる姿をえがいたもの。
24歳で、学生結婚した彼女には二人の娘がいて、夫にももちろん愛情があって。
しかし余生をどうやって過ごすかと考えた中に、「他の男性と恋愛をすること」があったのが、なんだか凄く共感できた。
彼女は高校生ぐらいの年で、初めての彼とのセックスで子どもができて結婚したから、夫以外の男性を知らなかったのね。
夫に対して愛情を持っているのは確かだけど、そのこととは別の部分で、やはり死ぬまでに他の男性とも恋をしてみたいと願うのって、私はとても共感できた。
他にも、「娘たちに18歳までの誕生日のメッセージを残す」とか、とても若い彼女が自分のことも、家族のことも真剣に考えて、そのどれに対しても真摯に行動していこうとする姿が立派だと思った。
ただ、飽くまで彼女の視点になってみた場合の話。
やはり、彼女と恋に落ちる男性のとっては、この仕打ちはやはり酷いものだと思うし、何も知らされなかった家族も、残されてとても辛い思いを抱いただろうと思う。
それでも、一人の女性の生き方として、これはアリだと私は思った。
静かな物語です。
死を目前にしながらも、その事実を誰にも明かさず、リストを作って実行していくことで、死の恐怖を回避し、幸せで甘い幕切れを求めるアン。自分の不運な運命を知っても、決して動揺せずに、残り少ない人生を最上のものにしようとするヒロインの強さが感動的。
末期ガンを告知され、余命2、3ヶ月と告げられた主人公の女性が、余生をポジティブに生きる姿をえがいたもの。
24歳で、学生結婚した彼女には二人の娘がいて、夫にももちろん愛情があって。
しかし余生をどうやって過ごすかと考えた中に、「他の男性と恋愛をすること」があったのが、なんだか凄く共感できた。
彼女は高校生ぐらいの年で、初めての彼とのセックスで子どもができて結婚したから、夫以外の男性を知らなかったのね。
夫に対して愛情を持っているのは確かだけど、そのこととは別の部分で、やはり死ぬまでに他の男性とも恋をしてみたいと願うのって、私はとても共感できた。
他にも、「娘たちに18歳までの誕生日のメッセージを残す」とか、とても若い彼女が自分のことも、家族のことも真剣に考えて、そのどれに対しても真摯に行動していこうとする姿が立派だと思った。
ただ、飽くまで彼女の視点になってみた場合の話。
やはり、彼女と恋に落ちる男性のとっては、この仕打ちはやはり酷いものだと思うし、何も知らされなかった家族も、残されてとても辛い思いを抱いただろうと思う。
それでも、一人の女性の生き方として、これはアリだと私は思った。
静かな物語です。
アカデミー賞で『ボウリング・フォー・コロンバイン』が受賞したときのスピーチそのままに、マイケル・ムーア監督がブッシュ大統領を徹底批判するドキュメンタリー。ブッシュが大統領に当選した際のフロリダでの選挙疑惑や、同時多発テロ前後の彼の行動、ブッシュ家とビンラディン一族の意外なつながりなど、経歴や言動から大統領としての資質を問い正す。
ずっと気になっていて、ようやく田舎の地元でも始まったので。
ひたすらブッシュとビン・ラディン一家とのつながりと、ブッシュがいかに大統領にふさわしくないかというエピソード満載の映画でした。
こういうメッセージ性の強い映画は、よくも悪くも情報操作…というか分かりやすいコトしか描かれないものですが、少なくとも事実を取り上げているんだろうとは思う。
二つの比較をする際に、片方だけの情報をひたすら提示されるだけでは、両方を公平に比較するのは難しい。
だから例えば、この映画だけを見て、ブッシュはダメだ、今度の選挙はケリーに入れろ、というように安直には行かないと思うのだよ。ケリー側の情報が少なすぎて。
しかし、映画で示されていたのが事実であるのであれば、9.11のテロが起きました、と耳打ちされたブッシュ大統領が、その後数分間何のリアクションも出来ず、ただ呆けたような表情でいるしかなかった姿を見て、誰か彼に国を政治を預けても大丈夫だと感じるだろうか。
あの姿は、ちょっと薄ら寒い気がしました。
自国のトップが、あんな非常事態において適正な判断力を行使できない人だなんて、勘弁してほしい。
次の大統領選挙はどうなるんでしょうね。
ずっと気になっていて、ようやく田舎の地元でも始まったので。
ひたすらブッシュとビン・ラディン一家とのつながりと、ブッシュがいかに大統領にふさわしくないかというエピソード満載の映画でした。
こういうメッセージ性の強い映画は、よくも悪くも情報操作…というか分かりやすいコトしか描かれないものですが、少なくとも事実を取り上げているんだろうとは思う。
二つの比較をする際に、片方だけの情報をひたすら提示されるだけでは、両方を公平に比較するのは難しい。
だから例えば、この映画だけを見て、ブッシュはダメだ、今度の選挙はケリーに入れろ、というように安直には行かないと思うのだよ。ケリー側の情報が少なすぎて。
しかし、映画で示されていたのが事実であるのであれば、9.11のテロが起きました、と耳打ちされたブッシュ大統領が、その後数分間何のリアクションも出来ず、ただ呆けたような表情でいるしかなかった姿を見て、誰か彼に国を政治を預けても大丈夫だと感じるだろうか。
あの姿は、ちょっと薄ら寒い気がしました。
自国のトップが、あんな非常事態において適正な判断力を行使できない人だなんて、勘弁してほしい。
次の大統領選挙はどうなるんでしょうね。
●「アイ、 ロボット」
2004年10月15日 映画
ロボットが社会の一部となりつつある2035年を舞台にしたSFアクション。「人間に危害を加えてはいけない」などロボット3原則を守っていた家庭用ロボットが、殺人事件の容疑者となる。“ロボット嫌い”の刑事と、人間に近い感情を持つ最新ロボット「サニー」の攻防とともに、ロボット開発会社にうごめく陰謀や、進化したロボットの恐怖が明らかになっていく。原案となったのは、SF小説の巨匠アイザック・アシモフの「われはロボット」。
アシモフ原作と聞いていたので、見に行ったのだけど。
パンフを読むと、正確にはアシモフのロボット短編集にインスパイアされたもの、ということらしい。
丁度去年ぐらいに、初めてロボット物を読み始めていたので、丁度いいタイミングで興味をもちました。
映画の中で使われているエピソードの主なものは、『われはロボット』に収録されている「うそつき」。
この中で、人間には絶対服従するはずのロボットが、三原則をすり抜けて人間の裏をかこうとする騒動が取り上げられていて、人間とロボットとの知的競走がスリリングに楽しめる短編です。
映画のストーリーは、ほぼ全く違うものになっているのだけど、映画に登場するサミー@ロボットは、上記短編に出てくるロボットがモデルなんでしょうね。
アクションあり、謎解きありのハリウッド大作らしいものでした。
単純に楽しめる物語ですな。
アシモフ原作と聞いていたので、見に行ったのだけど。
パンフを読むと、正確にはアシモフのロボット短編集にインスパイアされたもの、ということらしい。
丁度去年ぐらいに、初めてロボット物を読み始めていたので、丁度いいタイミングで興味をもちました。
映画の中で使われているエピソードの主なものは、『われはロボット』に収録されている「うそつき」。
この中で、人間には絶対服従するはずのロボットが、三原則をすり抜けて人間の裏をかこうとする騒動が取り上げられていて、人間とロボットとの知的競走がスリリングに楽しめる短編です。
映画のストーリーは、ほぼ全く違うものになっているのだけど、映画に登場するサミー@ロボットは、上記短編に出てくるロボットがモデルなんでしょうね。
アクションあり、謎解きありのハリウッド大作らしいものでした。
単純に楽しめる物語ですな。
●「ミスティック・リバー」
2004年10月14日 映画
悲しみと苦しみに満ちた傑作サスペンス。少年時代、遊び仲間だったジミー、ショーン、デイヴ。あるときデイヴが車で連れ去られ、性的虐待を受けて帰って来る。それから25年後、ジミーの娘が何者かに殺され、同じ夜、血まみれで帰宅するデイヴ。刑事になっていたショーンが事件を担当することになり、3人の運命が改めて交錯する。
アカデミー賞では、「王の帰還」と時期が重なったせいか惜しくもいくつかの賞を逃したのは残念でしたが、たしか助演男優賞をとってたはず。
ショーン・ペンはあんまり好きな俳優ではないのですが(単純に顔の好みが…(^^;)、巧い役者なのだろうと思います。
子どもの頃に中のよかった三人の少年たちが、その中の一人だけ選択されて被害にあってしまう、という事件に直面する。
それは、選択された少年は当然とても不幸なのだが、目の前で選択されなかったことによって助かった少年たちだって、複雑な思いを抱えることになるのだ。
そんな感情をベースに据えた三人が、大人になってから遭遇するある事件が、悲劇を生み出した…。
ちょっとねぇ、やっぱり後味が悪いですよ。
どうしてもね。
ただ一つだけ、ショーン・ペンの奥さんがなんだかちょっと酷いと思った。
デイブの奥さんが、妻として最低だというようなことを言ってたけど、それは彼女を襲った突然の夫の変質と困惑などを考えたら、まだ同情の余地があるんじゃないかな、と。
だから、エンディングでデイブの奥さんがパレートの中、かえってこない夫を探して惑う姿が、哀れでした。
気分が沈んでいる時に見る映画じゃないです…。
アカデミー賞では、「王の帰還」と時期が重なったせいか惜しくもいくつかの賞を逃したのは残念でしたが、たしか助演男優賞をとってたはず。
ショーン・ペンはあんまり好きな俳優ではないのですが(単純に顔の好みが…(^^;)、巧い役者なのだろうと思います。
子どもの頃に中のよかった三人の少年たちが、その中の一人だけ選択されて被害にあってしまう、という事件に直面する。
それは、選択された少年は当然とても不幸なのだが、目の前で選択されなかったことによって助かった少年たちだって、複雑な思いを抱えることになるのだ。
そんな感情をベースに据えた三人が、大人になってから遭遇するある事件が、悲劇を生み出した…。
ちょっとねぇ、やっぱり後味が悪いですよ。
どうしてもね。
ただ一つだけ、ショーン・ペンの奥さんがなんだかちょっと酷いと思った。
デイブの奥さんが、妻として最低だというようなことを言ってたけど、それは彼女を襲った突然の夫の変質と困惑などを考えたら、まだ同情の余地があるんじゃないかな、と。
だから、エンディングでデイブの奥さんがパレートの中、かえってこない夫を探して惑う姿が、哀れでした。
気分が沈んでいる時に見る映画じゃないです…。
●「セプテンバー11」
2004年9月24日 映画
2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件を風化させまいと、ショーン・ペン、クロード・ルルーシュなど世界の映画人11名が集結し、それぞれがそれぞれの視点で事件を創作のヒントとする11分9秒1フレームの短編を監督したオムニバス映画の問題作。
各国で活躍する11人の映像作家による、2001/9/11のテロをテーマにすえた作品群。
一人の持ち時間は、11分 9秒 1フレーム 。
テロを扱った作品は多いけど、これはなかなか面白いものでした。
ルポタージュではなく、テロという事象を作品のどこかに置くという共通項だけで結ばれているフィクション群です。
私の一番のお気に入りは、フランス代表(笑)クロード・ルルーシュの作品。
聾唖者の女性と健常者の男性を描いたものだけど、カット割りのシンプルさと短編シナリオのレベルの高さが際立ってたと思う。
あとは、アメリカ代表(?)ショーン・ペンの作品もユニークでしたね。
妻に先立たれた老人の、都会の狭い陽のあたらない暗い部屋で寂しく暮らす姿が淡々と描かれているだけなんだけど、最後にテロによる影響で彼に降りかかった奇跡と笑いと涙は、とても余韻が残るものでした。
ちなみに日本代表(…)は今村昌平監督。
俳優陣は結構有名な人がおおかったですねぇ。たぶんボランティアなんだろうなぁ。
この作品だけは、直接的に9.11を扱ってませんでした。
非戦のメッセージはわかったけど、ちょっと最後の一言はなんだか浮いてて、違和感を感じた…。
ストーリーも特に新しい感じはしなかったし、ちょっと弱かったなぁ。
しかし、映像でつづられたこのメッセージたちは、それぞれにいろんな立場からの姿を表現していて、なかなか見ごたえのあるものに纏まっていたように思います。
各国で活躍する11人の映像作家による、2001/9/11のテロをテーマにすえた作品群。
一人の持ち時間は、11分 9秒 1フレーム 。
テロを扱った作品は多いけど、これはなかなか面白いものでした。
ルポタージュではなく、テロという事象を作品のどこかに置くという共通項だけで結ばれているフィクション群です。
私の一番のお気に入りは、フランス代表(笑)クロード・ルルーシュの作品。
聾唖者の女性と健常者の男性を描いたものだけど、カット割りのシンプルさと短編シナリオのレベルの高さが際立ってたと思う。
あとは、アメリカ代表(?)ショーン・ペンの作品もユニークでしたね。
妻に先立たれた老人の、都会の狭い陽のあたらない暗い部屋で寂しく暮らす姿が淡々と描かれているだけなんだけど、最後にテロによる影響で彼に降りかかった奇跡と笑いと涙は、とても余韻が残るものでした。
ちなみに日本代表(…)は今村昌平監督。
俳優陣は結構有名な人がおおかったですねぇ。たぶんボランティアなんだろうなぁ。
この作品だけは、直接的に9.11を扱ってませんでした。
非戦のメッセージはわかったけど、ちょっと最後の一言はなんだか浮いてて、違和感を感じた…。
ストーリーも特に新しい感じはしなかったし、ちょっと弱かったなぁ。
しかし、映像でつづられたこのメッセージたちは、それぞれにいろんな立場からの姿を表現していて、なかなか見ごたえのあるものに纏まっていたように思います。
●「G.I.ジェーン」
2004年9月22日 映画
性差別撤廃という政治策略に利用され、軍スタッフだったオニール大尉は、女性で初めて米海軍特殊偵察訓練コースに入隊することに。選び抜かれた男性でさえ、脱落者60%という過酷なこの訓練。さてオニール大尉はこれに合格できるのだろうか。
今月はムービーチャンネルは指輪物語俳優強化月間(笑)。
というわけで、本作はデミ・ムーア主演、ヴィゴ・モーテッセン出演の映画。
女性の兵士を存在させたいという、女性の人権をうたう女性政治家の意図により、一人の女性が過酷な訓練に挑むことになる。
娯楽映画としては、まあこんなものかなって感じで、うまく纏まってたと思う。起承転結がちゃんと用意されていて、それを踏まえてこちらも見てるから、乗せられたレールに乗って楽しみました、というか(^^;。
いや、なんかね、女性蔑視に対抗するために頑張る主人公女性の主張は、実際立派だとは思った。
でも、なんていうか、極端なフェミニストが持論を強固に主張するあまりに、ちょっとそこまでかんぐった考え方をするのは、逆差別にもなりかねないんじゃないかな、と思ってしまうコトってあると思うのですよ。
主張している理論は正しくても、やはりTPOや相手によってその強弱をコントロールするのも必要じゃないかな、と。
そんなことを考えました。
あと、私単純に暴力シーン(映像)って苦手なんですよ〜。拷問訓練のシーンは見てられなかった…。痛そう…(x_x)
ま、でも、ヴィゴのファンなら観ておいて損はないでしょう(笑)。
今月はムービーチャンネルは指輪物語俳優強化月間(笑)。
というわけで、本作はデミ・ムーア主演、ヴィゴ・モーテッセン出演の映画。
女性の兵士を存在させたいという、女性の人権をうたう女性政治家の意図により、一人の女性が過酷な訓練に挑むことになる。
娯楽映画としては、まあこんなものかなって感じで、うまく纏まってたと思う。起承転結がちゃんと用意されていて、それを踏まえてこちらも見てるから、乗せられたレールに乗って楽しみました、というか(^^;。
いや、なんかね、女性蔑視に対抗するために頑張る主人公女性の主張は、実際立派だとは思った。
でも、なんていうか、極端なフェミニストが持論を強固に主張するあまりに、ちょっとそこまでかんぐった考え方をするのは、逆差別にもなりかねないんじゃないかな、と思ってしまうコトってあると思うのですよ。
主張している理論は正しくても、やはりTPOや相手によってその強弱をコントロールするのも必要じゃないかな、と。
そんなことを考えました。
あと、私単純に暴力シーン(映像)って苦手なんですよ〜。拷問訓練のシーンは見てられなかった…。痛そう…(x_x)
ま、でも、ヴィゴのファンなら観ておいて損はないでしょう(笑)。
●「東京ゴッドファーザーズ」
2004年9月22日 映画
クリスマスの夜、ゴミ捨て場で赤ん坊を見つけたのは、3人のホームレス―かつて競輪選手だったというギン、元ドラッグクイーンのハナ、そして家出少女のミユキ―だった。赤ん坊の母親探しをはじめた3人は、さまざまな事件に巻き込まれることに。やがて母親を見つけるのだが…。現代の東京を舞台に繰り広げられるドタバタ喜劇、いやむしろ“ドタバタ奇跡”と言うべき物語。
今監督の去年年末に公開されたアニメ映画。
「千年女優」「妄想代理人」などを手がけた人。
東京で暮らす三人のホームレスは、クリスマスの夜、捨てられた赤ん坊を拾ってしまう。
この赤ん坊を親に返すために奔放する年末の数日間を描いたヒューマン・ドラマ。
赤ん坊を返す、という彼らの姿を描きながらも、彼らの秘められた過去と、背負っている家族、愛憎をうまくミックスさせた、良作でした。
オカマのハナちゃんがいい味出してるんだよねぇ(笑)。
ギンちゃんも渋くて、ダメ男な雰囲気まんまんだし(^^;、ミユキの子どもっぽさと大人ぶりたがる姿もすっごく可愛くて。
クライマックスの奇跡のシーンでの、赤ん坊のケプというのにウケました。
いやあ、いいですよ〜。
今監督の去年年末に公開されたアニメ映画。
「千年女優」「妄想代理人」などを手がけた人。
東京で暮らす三人のホームレスは、クリスマスの夜、捨てられた赤ん坊を拾ってしまう。
この赤ん坊を親に返すために奔放する年末の数日間を描いたヒューマン・ドラマ。
赤ん坊を返す、という彼らの姿を描きながらも、彼らの秘められた過去と、背負っている家族、愛憎をうまくミックスさせた、良作でした。
オカマのハナちゃんがいい味出してるんだよねぇ(笑)。
ギンちゃんも渋くて、ダメ男な雰囲気まんまんだし(^^;、ミユキの子どもっぽさと大人ぶりたがる姿もすっごく可愛くて。
クライマックスの奇跡のシーンでの、赤ん坊のケプというのにウケました。
いやあ、いいですよ〜。
●「キューティ・ブロンド 2」
2004年9月10日 映画
前作で見事に女性弁護士となり、ブロンドの女性は頭が悪いという偏見を打ち砕いたエル。そんな彼女が今回は政界に殴り込み。化粧品会社の実験体にされていた、愛犬の母犬を救おうと、動物保護法案をワシントンで通そうというのだ。だがそんなエルの前に、汚い政治家たちの策略が渦巻いていく……。
1はWOWOWで見た気がする。
それで、家族が気にいったようで、1と2のダブルパックが発売されていたところで衝動買いしてました(笑)。
恋に恋してハーバードまで出てしまったエル。1では立派に弁護士として活躍したエルだったけど、2の冒頭で失職してしまいます。
しかし理解のあるパートナーに励まされ、結婚式までにひとつの法案を設立させるべく奮闘するのが、2なのでした。
相変わらずのバカ映画ですねぇ(褒め言葉です(笑))。
今回は化粧品開発での動物実験廃止に関する法案の成立を目指して奮闘する話。
その動機となるのが、エルの大事なペットであるチワワのブルーザーの母犬が実験動物となっていることが判明したから、というのが彼女らしい。
そして、彼女の大胆な作成が、やっぱり彼女らしい、おしゃれやエステ、コスメといった方面からだっていうのが、このコメディシリーズらしい味のある展開になっていて、楽しめます。
ところで、エルを途中窮地に落とす役割を演じていた女性議員役の女優さんが、先日まで見ていた ER のアビーの母親マギーをやってた人のようで、顔をみてびっくり。
ERでは躁鬱病のハイな役をやってたので、今回議員さんという硬い職業を演じる姿が、なんとなくしっくりこなくて困った(^^;。
最後に法案設立を唱える彼女が演説を行うシーンでは、美容院の話題(いかにも「オンナってのは…」と思わせる演出で(笑))から、自己主張の大切さと民主主義社会への賛辞にすりかわっていくあたりが、この物語の雰囲気を表してましたねぇ。
こういう物語もたまには面白いものです。
1はWOWOWで見た気がする。
それで、家族が気にいったようで、1と2のダブルパックが発売されていたところで衝動買いしてました(笑)。
恋に恋してハーバードまで出てしまったエル。1では立派に弁護士として活躍したエルだったけど、2の冒頭で失職してしまいます。
しかし理解のあるパートナーに励まされ、結婚式までにひとつの法案を設立させるべく奮闘するのが、2なのでした。
相変わらずのバカ映画ですねぇ(褒め言葉です(笑))。
今回は化粧品開発での動物実験廃止に関する法案の成立を目指して奮闘する話。
その動機となるのが、エルの大事なペットであるチワワのブルーザーの母犬が実験動物となっていることが判明したから、というのが彼女らしい。
そして、彼女の大胆な作成が、やっぱり彼女らしい、おしゃれやエステ、コスメといった方面からだっていうのが、このコメディシリーズらしい味のある展開になっていて、楽しめます。
ところで、エルを途中窮地に落とす役割を演じていた女性議員役の女優さんが、先日まで見ていた ER のアビーの母親マギーをやってた人のようで、顔をみてびっくり。
ERでは躁鬱病のハイな役をやってたので、今回議員さんという硬い職業を演じる姿が、なんとなくしっくりこなくて困った(^^;。
最後に法案設立を唱える彼女が演説を行うシーンでは、美容院の話題(いかにも「オンナってのは…」と思わせる演出で(笑))から、自己主張の大切さと民主主義社会への賛辞にすりかわっていくあたりが、この物語の雰囲気を表してましたねぇ。
こういう物語もたまには面白いものです。