かつて、日本で戦争があった。

大正から昭和へ、1920年代の日本は、
不景気と貧乏、病気、そして大震災と、
まことに生きるのに辛い時代だった。

そして、日本は戦争へ突入していった。
当時の若者たちは、そんな時代をどう生きたのか?

イタリアのカプローニへの時空を超えた尊敬と友情、
後に神話と化した零戦の誕生、
薄幸の少女菜穂子との出会いと別れ。

この映画は、実在の人物、堀越二郎の半生を描く─。


日本で飛行機を作った人の話、ということだけ知っていた(ほとんど知らない、とも言う(^^;)ので、なかなか新鮮にみることができました。

冒頭、主人公の少年時代から青年時代へのプロローグ描写が、すでに宮崎駿らしい演出だなあと感じました。
少年の見た寝てた時にみた夢が、少年の人生の目標となる夢へとスライドしていく部分とか、上手いなあ。
日本の少年がイタリア人(だよね?多分)のおっさんと飛行機の夢を語らうところとか、ユーモラスでいいねぇ。
宮崎さんってもう70は超えてるんだっけ?空想力=少年力に衰えがないなぁ。

その後、主人公が電車に乗ってるときに関東大震災が起こって、ここの地震表現にまたびっくりですよ。
波打つ地面の誇張表現が面白かった~。

…という具合に、物語のストーリー部分はともかくとして(笑)アニメ表現の凄さにただただ感心しながら見てました(^^;。

ポニョのファンタジックさというのは、あれはあれでアリなんだろうけど、映画のストーリー展開は破たんが多くて、私はあまり好きなほうではなかったんだよね。
今回の物語も、好きかっていわれるとそういう種類ではないんだけど、「堀越二郎の半生」としてみると、一貫性はあるんじゃないかなあ。
子供の頃に憧れた仕事につき、人生の途中でパートナーと巡り合い、密度の濃い時間を過ごした青年期の物語。


満足のいく仕事にがむしゃらにかかわれるのは10年だ、というカプローニおじさんの言葉は、多分監督の実感なんだろうなあと思いながら聞きました。

コメント

ありす
2015年2月24日22:13

主人公の声が不思議な感じでした。ああ、昔のインテリさんはこんな感じなのかしらと思っていました。
地震の表現。すごいなと思いました。地鳴りの音。この発想があったか!と感服いたしました。本物ではあまりにも怖い、でも、ウソではいけない。地震体験者からすると、ほお!という音でしたね。

マサムネ
2015年2月24日23:48

コメント、ありがとうございます。僕も後からあれが「地震だ」と気づきました(汗)因みに録画で見てるのでまだ最後まで見てません。(今日やっとプロポーズした所)れいせんをテーマ(あえてゼロといいませんがw)にしたり、設計技師を主人公にする所が宮崎さんのオタク度合いがわかっていいと思います。 遅ればせながらコメントありがとうございます。ドラクエ8はプレイしてないのです><

砂姫
2015年2月25日10:29

>> ありす さん
主人公の声、宮崎さんはかなりお気に召していたらしいですね。個人的にはちょっと聞きづらい部分もあったんですが、確かにあのキャラクターには合ってるかもと後半になって慣れてきてから思いました(笑)。
そう、あの地震のシーンは圧巻でした。全然リアルな表現ではないんだけど、本物らしさが十分でていたように感じました。
さすがの表現者のプロですね。

>> マサムネ さん
沈頭鋲を使うことにした、とか、あのあたりの描写の説明のなさ加減が、面白かったですね。飛行機の重量の話をしたいなら、ペイントのことにも触れてくれれば一層マニアックだったのになあとか思ってみてました(笑)。
DQ8は私は途中までしかやってないんですが(^^;、鳥山らしからぬ等身の長いキャラに違和感を感じたのを思い出しました。わはは。

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