もともと一作品が長いシリーズではあったんだけれども、しかし段々もっと長くなってきている気がします(^^;。
そして、作品毎に違う話ではあるんだけど、それぞれの事件がほとんど1年以内に起こっているってこともあって、キャラクターたちの造形がそれぞれ深く関わっていて、結局物語間が密接になっている印象をうけました。

長編読みは、こういう展開は望むところで大好きなんですけど、一方ではかなりお客さんを逃がしている(シリーズ途中からの参戦が難しい、最初から読むのは多く長すぎる)んじゃないかしらん?と余計な心配をしたりして。
こういうあたりは森センセイとは真逆だわね。

さて。
今回は珍しく序盤から益田クンが大活躍。いや、活躍はしてないのかな(^^;、長く登場していたわりには、振り回される役目を負ってました。初期の頃の関口の役回りですね。関口はシリーズが進むにつれ、病状(^^;が進行してるから益田クンがペア相手に選ばれたのかな??

最初、登場人物の多さが辛かったけれども、物語が動いていくにつれて、場面とキャラクターが(基本的には)固まってきたので、それからは一気にスピードアップしてのめりこむようにして読みました。

個人的には青木刑事が警察側として進めてくれたのも嬉しかったな。余談だけど、映画をみてから、私は木場さんより青木さんのほうが親しみがわくようになりました。堀部圭亮さんのせいか…(笑)。

一応推理小説という風にも読めるわけで、その意味では犯人…というよりはフィクサー的人物だわね…が、私にしては珍しく序盤でわかってしまったんですよ。

まあ、こんなところで、こんな展開で、個人名称が出てくるってことは、後から絶対係わり合いが出てくるキャラだよなぁと想像しちゃったんだよね。その程度には、その時点での名前の出方がちょいと不自然だったので。

まあだから、憑き物落としが始まった時点で、想像がついてしまったのは、ちょっと残念でした。

このシリーズでは、私は探偵がすっごい好きなキャラなんですが、まさか彼にこんな役割をふってくるとは、という作者の意外性にびっくりです。
でも、クライマックス最後の数ページの彼の言葉が、フィクサーとなっていた人物にとっては一番の罰だったんだろうな、と最後にしみじみしちゃった。

まるで押井さんの映画並みに分かりにくいラブシーンだったよ(爆)。


さて、シリーズはこれ以降まだ出てない…よねぇ?
今度は元気な探偵に会いたいなあ。
京極さん、お願いしますよ(^^;。

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