■「女に生まれてみたものの。」菅野彰
2009年1月3日 小説、活字本アイドル修行で女義太夫、女子アナ目指して紙芝居!?
ひょんなことから始まった「大人の女」修行。宿敵長州娘と日本全国西へ東へ大暴走!
愛と涙の勘違い珍道中を描いたノンストップ爆笑エッセイ。
エッセイというよりは、体験ルポタージュになるんだろうなあ。
流れとしては「不健全な精神だって健全な肉体に宿りたいのだ」と似たような方向性ですね。しかし今回出版社が違うので担当編集が違うわけですが、やはり菅野さんの担当というのは皆こういうタイプばっかりだってことに…なるのだろうか(^^;。
大人の女になるための修行、といいつつ、やってることが悉く違う方を向いてる気がして仕方がないよ(笑)。
最初の団鬼六先生との対面が一番趣旨にあったセッティングだったにも関わらず、最後まで助言をいただけなかったことが、その後の展開を物語っていたのかもしれない…(^^;。
しかし、作中の半分を締めた(という印象の)会津と長州の確執の凄さは、カルチャーショックといっていいのかもしれないです。
家康公のお膝元で育った自分には、こういう歴史に直結した感情ってあんまり実感がわかないのよねぇ。菅野さんとは年齢も近いはずなのに、この感覚の差はナンだろう。
別の菅野さんのエッセイでも会津魂のことには触れられていたけれども、今回の担当:長州娘さんとのやりとりで、実はかなりシリアスな感情を抱いてるんだなあと思ったのでした。
でもそれら感情を流してしまわずに、深いところで思案していく姿が、爆笑エッセイの中にもちゃんと表現されていて、そのあたりすばらしいと思います。
やっぱ彼女の文章って好きだわ。
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