コミックス54巻、文庫版では27巻の長編ファンタジーです。

雑誌連載が始まったのは学生の頃で、10数巻になっても全然話が終わる雰囲気がなく(結果54巻までになったんだから、当然といえば当然)、前半ちょっと読んで以来ずっと読んでいなかったんだよね。
しかし、ようやく終わったという情報を得てから、今度はどういう形で手に入れようか悩んで、結局文庫版で読むことにしました。
雑誌連載→コミックス→文庫と、全部に少しずつ加筆されてるので、文庫が一番完成度が高いのかなと思ったのが理由。

ストーリーは、伝説の三剣とその使い手(マスター)たちを中心とした叙事詩です。
月の剣と運命の剣の使い手として生まれた亡国の双子の兄妹と、闇に属する国の王子として生まれた太陽の剣の使い手の三人を中心に、ひとつの時代の終焉と始まりが描かれています。

少女漫画であるとは思えないほどスケールは大きく、壮大で、魅力的な物語です。

それにしても、一つ一つのコマの書き込みが凄いです。
それぞれのキャラクターの服には小さな模様が沢山、背景の町やお城、バックに咲く数種類の花、登場する魔物、剣や鎧、どれもちゃんと書き分けられていて、これが月刊誌で休むことなく連載されていたって、もう脱帽ものですよ。

キャラクターたちもまた魅力的で、多彩な人物たちが生き生きと描写されているために、メインストーリーでは描かれないキャラたちもしっかりと生きている様子が想像できるほどにリアリティも感じられます。
ファンタジー作品でリアリティを感じられるって、凄い力量だと思うんだよね。

著者の構想する三剣物語は全四部になるようですが、まだ作品として発表されているのは本作である第二部とそれ以前に発表されている第三部のみ。
是非ともすべての物語を読んで、浸りたいものです。

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