●「手紙」

2008年5月4日 映画
弟の大学の学費のために盗みに入った邸宅で、誤って女性を殺してしまった剛志。千葉の刑務所に服役中の彼の唯一の支えが弟の直貴から来る手紙。しかし、兄が受刑者というだけで、差別され、仕事も転々とし、恋人にもふられ、夢さえ打ち砕かれてきた直貴。兄を思いながらも、その存在の大きさ、罪の大きさに彼は押しつぶされそうになる。そんな彼が所帯を持った。守らなければならない妻、子どものために、直貴はある決心をした。
直木賞作家・東野圭吾が描いた小説をTVドラマでおなじみのヒットメイカー生野慈朗が映画化。加害者の家族を主人公にする大胆な試みだが、登場人物の心情にきちんとよりそい、ときには心にグイグイと入り込む演出は、罪を背負って生きる兄弟のドラマに見るものを釘付けにする。陰のある役がよく似合う山田孝之が、兄への思いと妻と子への愛の間で苦しむ直貴を熱演。意外にもさわやかなイメージの玉山鉄二が受刑者の兄を淡々と演じながら、最後で泣かせてくれる。ひとりの人間の犯した罪により、家族がどんなに苦しむか。そこから生まれる差別との闘いのドラマは確かにヘビーだが、弟の怒り、哀しみ、諦めなどの感情がうなりをあげて見る者の感情をゆさぶり、目が離せない 。まさに感動作だ。


原作は読んだので、映画のほうもチェック。

ストーリーは基本的にかなり原作に忠実だったと思う。
主人公が芸能界に入る手段(?)が、原作は歌だったけれども映画ではお笑いに変更されていたのが大きな違い。
でもこの「お笑い」が、映画のクライマックスに物凄くうまく生かされていて、びっくりした。

俳優さんたちはそれぞれ巧かったですね。
重要な役どころとして、主人公が就職する電気店の会長さんがイイ味を出していたと思う。

あと、主人公がお笑いをやってるってことっで、練習シーンやTVでの活躍シーンで使われていたネタが、十分面白かったのもよかったな。
あれがあるから、クライマックスでの兄ネタでうるうるっときたよ。
あの涙のシーンにかぶさる小田和正の「言葉にできない」が場面を盛り上げてくれました。

うん、いいですねえ。

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