一応シリーズってことらしかったので、三冊まとめてゲット。
早速読んでみました。

恋愛っていうのは、特に恋愛小説として描かれている恋愛っていうのは、お互いが結局は惹かれあって求め合って充足を得るものだと、何となくそういうふうに思っていたんだけど、木原さんの作品はそうであることが少ない(^^;。

でも、だからそうでない彼らが、何故そんな風なのか、丁寧に内心の描写が描かれることで、その謎が解きほぐされていく、それが多分自分には心地いいんだろうなあと、木原作品をいくつか読んできて感じたのでした。

それにしても、谷脇というキャラの描き方が物凄いですね。
FLOWERでのクライマックスでの彼が、あまりに哀れで、でも同情も出来ないぐらい自業自得っていうか、その酷さまでがくっきりと描かれていて、なんだかそこに圧倒されました。

だからってわけでもないんだろうけど、POLLINATIONでの倫理観の欠如した、でもその一面から来るであろう少年への素直な態度が物悲しくて、だんだんと谷脇というキャラに寂しさと嘆息のような哀れみを感じはじめてしまいました。

こんなに、キャラクターに沿うのではなく、見守るように感情移入して読んだのは久々だったな。

古い作品ということで、確かに近刊の木原作品とは文章の雰囲気が少し違うかなという感じもありましたけど、でもこれも好きですね。

全然関係ないけど、三巻目、帯がついた状態でよかった。
帯なしのイラストはちょっとお店で手にするには勇気がいると思います(^^;。

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