■「箱の中」木原音瀬
2008年2月15日 小説、活字本冤罪で刑務所に入った堂野崇文は、そこで喜多川圭という癖のある男に出会う。愛されずに生きてきた喜多川の乱暴な愛情に、少しずつ応えたいと思い始める堂野。これは愛なのだろうか、同情なのだろうか…?
BLです。…だからずっと買おうかどうしようか、悩んでたんだよねえ。
ジャンルとして嫌いだからってことでは全然ないんです。でも、BLとかって、私の中ではライトノベル並に、文章の相性率がかなり低いジャンルなんだよなあ。
作家の新規開拓にと思って、「このラノベが凄い」的なので評判良かったのをいくつか読んだことがあったけど、悉く阿保っぽくて薄っぺらい文章に情けなくなったことがあって、以来かなり慎重になってるってのもあるんだけど…。
まあ、そんなことは、どうでもいいのだ。
読み終わって思ったのは、どうしてこうも畳み込むようにキャラクターが追い込まれていく物語なんだろう…という不思議な感覚だった。
単純なハッピーエンド物語では、ないです。
キャラクターのインパクトや、変わった設定ってのは、特にBLとかって結構ありがちなんでそれはいいとして、でも物語に漂う独特の雰囲気に酔ってしまったって感じ…かなあ。
ううう、クセになりそうな作家だわ。
アクがあるっていうか。
もちろん、「檻の外」も読了。
救いのない(ってことは…ない…のかなぁ…)後半の展開に、かなり胸につまるものがあったけど、それがここに着地するのかという意外な感じと、妙に納得する感じがあって、やっぱり不思議だなあと思った。
ああ、それにしても、バカデカワンコ攻めって、ここまでバカなのは久しぶりに読んだ。萌えた。彼の一生は、多分幸せだったんだろうな。
なんだか良くわからないけど、ごちろうさまでした(謎)。
ともかく、他の木原作品を買ってこよう。
やばい、ハマった。
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