▼「まとまったお金の唄」
2006年5月20日 演劇太陽の塔から落っこちて、お父ちゃんが死んで…。1970年代の大阪を舞台に、母娘3代、「お金に泣かされっぱなし」な家族の物語。大人計画の公演用に書き下ろされた戯曲。
初、大人計画(笑)。
松尾スズキプロデュース公演は見たことがあったけど、大人計画の公演は始めて。
どういうタイプの作品を作る劇団なのか、興味津々で観てきました。
「お金」がキーワード…になっているらしいタイトルだしあらすじなんだけど、実際はお金はあんまりキーにはなっていなかったような気がする(^^;。
いや、蒼木家が貧乏で、その貧乏こそが問題であはったのだけど、それよりもなんだか登場人物たちのごった煮状態(群像劇)はお金よりもセクシャリティの問題のほうが大きかった気がする…(笑)。
お話はドタバタ・コメディで、笑っているうちに終わったって感じ。
楽しかった。
俳優さんは、大好きな荒川良々、阿部サダヲが思いっきりキャラを弾けさせていて満足満腹。
私が舞台を観る基準の一番は、演出家に興味があるかどうか。
ってことが多い。
だから気に入った演出家の舞台を観ることが多くなるわけで、そうすると必然的にその演出家の癖というか魅力的な特徴を何度も目にすることになるわけで、だんだんマンネリな印象をうけがちなのね。
その意味で、松尾さんの演出は今回二度目。
今のところ、他の私の好きな演出家ほどには特徴的なものが見出せないのだけど(しいていうと、ちょっと下品かなあ(笑))、楽しく過ごせたので、よかった。
次の公演チケ争奪戦も頑張ってみる予定。
まあでもこの劇団は俳優の力量がハンパじゃないので、そのエネルギーで強引に舞台を成功させることも可能にみえるんだよね。
そういえば、こういう「自分の劇団」を持ってる演出家の舞台を観ること自体が久しぶりだったなあ。
劇団公演って、よくも悪くも俳優同士のつながりの深さが作品に影響してくるものなので、寄せ集めのプロデュース公演とは違った雰囲気があって、これもいい効果になっていたと思ったのでした。
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