KERAさん演出のプロデュース公演…になるのかな?
過去に何度か見ているKERAさんの舞台で、しかもここで書いてる感想でも「なんとなく合わないな」とかいいつつ、何故かまた観てます…(^^;。
ああ、しかし、今回ほど合わない…と思った作品もなかったよ…(^^;;;。
物語は二つの世界を行き来して描かれます。が、別にそれぞれの世界が繋がることも、物語上の設定として繋がっていることもありません。別々の人たちが別々の世界に生きているといった風。
お話は、一方が土星人の侵攻によって始まった戦争の世界、一方は普通の日本のようで命の電話(自殺者用ホットライン???)のようなことをしている会社の物語。
相変わらずバックボーンの説明はなし、世界観も少しずつ描いてはいるもののたいして重要ではなく、ただひたすらに登場人物の個々の造詣には凄くリアリティがあって(いるいる、こういう人。とか、こういう話し方をする人ってあるなぁ。とか)、場面場面は笑えたり苦しかったり衝撃をうけたりする。
しかし、舞台の全部を観終わってみると、では一体この作品でどういうことをやりたかったのだろうかという部分が、全然伝わってこないのね。
例えば、お話が起承転結という意味でちゃんと収束してなくても、それは別に大きな問題じゃないと思うのね。
少しずつ小出しにされる伏線とかエピソードとか、それらの表現だけで十分想像可能だし、そういう想像を楽しむのは嫌いじゃないし。
演出の方法としても、回転舞台であるとか、二つの世界が交わってセリフが交差するのだとか、そういうのも特別新しくはないし、ごちゃ混ぜになることもなく分かるから、まあいいのよ。
ただねぇ…。
うーん。
KERAさんとしては、悲劇があるなら喜劇もあるし、だから感動もあれば特別な感情を呼び起こさないこともあり、死を描くなら生も描くべきで、演劇というものはすべからくテーマを持つべきだという主張もアリなら、特にテーマなどないといった主張もアリではないか、と。
そのようなことがパンフの前書きにあったし、実際今回の舞台はそういった言葉通りなものだったと思う。
そういう意味ではこれは実験的な舞台…とも言えるのかもしれないけど…。
実際問題として。
これだけのネームバリューのある役者と舞台を使って、長い作品を提示していて…、私はそれらのバランスがうまくとれていたようには思えないんだよね。
不条理を不条理として受け止めるタイプの人ならば楽しめるのでは…、というこの舞台への感想を目にもしたけど、これはそういうものじゃない気がする。
仮に不条理劇であってもやはり、作品全部からの印象として何かが漂ってくる、そういうのが「作品」というものではないか、と思うから。
んんん、やっぱり私はKERAさんと相性がよくないのだなぁと実感してしまったのでした。
過去に何度か見ているKERAさんの舞台で、しかもここで書いてる感想でも「なんとなく合わないな」とかいいつつ、何故かまた観てます…(^^;。
ああ、しかし、今回ほど合わない…と思った作品もなかったよ…(^^;;;。
物語は二つの世界を行き来して描かれます。が、別にそれぞれの世界が繋がることも、物語上の設定として繋がっていることもありません。別々の人たちが別々の世界に生きているといった風。
お話は、一方が土星人の侵攻によって始まった戦争の世界、一方は普通の日本のようで命の電話(自殺者用ホットライン???)のようなことをしている会社の物語。
相変わらずバックボーンの説明はなし、世界観も少しずつ描いてはいるもののたいして重要ではなく、ただひたすらに登場人物の個々の造詣には凄くリアリティがあって(いるいる、こういう人。とか、こういう話し方をする人ってあるなぁ。とか)、場面場面は笑えたり苦しかったり衝撃をうけたりする。
しかし、舞台の全部を観終わってみると、では一体この作品でどういうことをやりたかったのだろうかという部分が、全然伝わってこないのね。
例えば、お話が起承転結という意味でちゃんと収束してなくても、それは別に大きな問題じゃないと思うのね。
少しずつ小出しにされる伏線とかエピソードとか、それらの表現だけで十分想像可能だし、そういう想像を楽しむのは嫌いじゃないし。
演出の方法としても、回転舞台であるとか、二つの世界が交わってセリフが交差するのだとか、そういうのも特別新しくはないし、ごちゃ混ぜになることもなく分かるから、まあいいのよ。
ただねぇ…。
うーん。
KERAさんとしては、悲劇があるなら喜劇もあるし、だから感動もあれば特別な感情を呼び起こさないこともあり、死を描くなら生も描くべきで、演劇というものはすべからくテーマを持つべきだという主張もアリなら、特にテーマなどないといった主張もアリではないか、と。
そのようなことがパンフの前書きにあったし、実際今回の舞台はそういった言葉通りなものだったと思う。
そういう意味ではこれは実験的な舞台…とも言えるのかもしれないけど…。
実際問題として。
これだけのネームバリューのある役者と舞台を使って、長い作品を提示していて…、私はそれらのバランスがうまくとれていたようには思えないんだよね。
不条理を不条理として受け止めるタイプの人ならば楽しめるのでは…、というこの舞台への感想を目にもしたけど、これはそういうものじゃない気がする。
仮に不条理劇であってもやはり、作品全部からの印象として何かが漂ってくる、そういうのが「作品」というものではないか、と思うから。
んんん、やっぱり私はKERAさんと相性がよくないのだなぁと実感してしまったのでした。
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