極秘プロジェクトに参加し、その間の記憶を消して多額の報酬を得ていたコンピューター・エンジニアのマイケル。だが約100億円の報酬を得られるはずの大仕事を終えた彼に残されたのは、意味不明なガラクタだけ。しかもガラクタを送りつけたのは自分自身で、さらに何者かに彼は命を狙われていた。一体なぜ? はたして記憶を失った間に、どんな出来事が彼の身に起きたのだろうか!?

ディックの作品って、ハリウッドでは人気なんでしょうかね。
そのSF的な発想が、丁度技術的に安価で構築できるようになったから、扱いやすくなったってことなのかねぇ。

しかし、もともとディックの小説というのは雰囲気からしてハリウッド向けではないこともあって、映画になると途端に物語が(ディックの物語としては、という意味だけど)陳腐なものになってしまう。

これならいっそ、ガジェットだけディックものから借りてきましたと白状した上で新しい物語を作ったほうがいいんじゃないか、と思うほど。

さて。
部分的な記憶の削除が可能な世界を舞台に、ヤバい仕事をしてからその仕事に関する記憶を消すということを繰り返すことを職業にしている男が主人公。

どうやら仕事の詳細は、他社(あるいは他者)の技術情報を盗みだして解明し(逆アセンブルみたいなもんかね)、それを雇用元の利益とすることらしい。

しかし、記憶が消去されるって、自分の仕事としてのデメリットにはならないのかねぇ?

そもそもの基本的な知識部分の記憶が残されているのだとしても、仕事中に新たな知識を得ることもあると思うのね。仕事上の知識っていうのは、積み重ねが大切だしそれが自分の資産にもなるわけで。

そういう積み重ねの部分が全くなくなる(記憶が消されるのだから)って、長い目でみると自分の首を絞めている気がする…。

まあ、そういう部分を除いたとしても、一種サスペンスものとして結構楽しめました。
いろいろ細かなツッコミどころもあるんだけど(笑)、全体にスピード感があってさっくりと観ることができたし。

気軽にSFを観るにはよろしいかと。

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