テレビ修理店に勤めるアレックスの父は、10年前、家族を捨てて、西ドイツに亡命。以降、母クリスティアーネは、その反動からますます東ドイツへの愛国心を強めていく。そんなある日、反社会主義デモに参加し、警察と衝突しているアレックスを目撃したクリスティアーネはショックで心臓発作を起こし、昏睡状態に陥ってしまう。その間にベルリンの壁が崩壊。しかし、数ヵ月後、クリスティアーネは奇跡的に覚醒するが、医師は、「今度強いショックを与えたら、命取りになる。」とアレックスに宣告する。アレックスは、母親にショックを与えないよう、東ドイツの崩壊を隠すために、ニュース番組を自主制作したり、東ドイツのピクルスを探したりと涙ぐましく奔走するが…。

嘘もつきとおせば真実になる。という物語だとも言える…のかなぁ。
ともかく、その嘘の根底が愛情である限り、その行為は涙ぐましく受け入れたくなるものではあるのでした。

全体はコメディタッチで、社会主義がどうだとか、資本主義がどうだとか、そういう政治的な重苦しさは表面にはあまりでてきません。

東で生産されていたピクルスを求めて奔走する様子とか、コカ・コーラは東が最初に発明した飲み物だったのだというTVリポートを作成するところとか、随所に笑いの種はまかれています。

しかし、やはり母を思う青年アレックスの行動は、どうしようもなく破滅的な部分もあるわけで、彼の一世一代の大嘘ニュースは、笑いながらも涙がにじんでしまう、そんな物語でありました。

ところで、アレックス役の俳優さんは、とびっきりの美男ではなかったけど、すごく表情に味のあるいい顔をした人だなぁと思ったのでした。

あと、ちょっと「みなさん、さようなら」に似てる部分があった。
どちらも気に入った映画です。

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