天才の孤独

2004年7月25日 日常
昼食にようやく近所のファミレスのカレーを食べてきました(笑)。
夏になるとやるタイカレーのフェアで、ずっと気になっていたのさ。

ま、食べてしまえば、どってことないんだけど(笑)、タイカレー好きとしては、一度はやっぱり食べてみないと(^^;。

満足して帰宅し、今日はひたすら録画データの消化。

以前録ってからずっと放っておいた坂本美雨のシベリア鉄道の旅の番組。
彼女の歌声の美しさは、すばらしいですね。高音のぬけるような澄んだ声に圧倒されます。

そして、いままで声でしか知らなかった彼女を、今回はじめて動いている映像をみました(笑)。

いやあ、なんだか表情が物凄く教授にそっくり(笑)。笑ったときの瞳のなごみ方とかが。感性というか、言葉の選択のしかたは矢野さんにそっくりな感じで、当たり前だけどご両親に似てますね。

そして、その番組の一番最後に彼女が吐露した感情がとても印象的でした。

彼女はロシアで人気を誇った一人のミュージシャンを尊敬していて、その人はすでに他界しているのだけど、旅の最後にモスクワでそのミュージシャンの奥さんと対面する機会をえます。

そこで、奥さんに「彼は孤独ではなかったのか。彼の中にはあなたでさえも入ることのできない部分があったのではないか」と質問したのね。

奥さんは「私たちはお互いをとても愛していたし、尊敬もしていた。けれども彼の中には、私でさえも入り込めない部分がたしかに存在していた。もし彼が孤独を感じていたのなら、私はとても残念だ」というようなことを答えていた。

最初、私は美雨さんが何故彼女に短い邂逅の中で、そんなシリアスな話題をふったのか(TV番組だから放送されない沢山の時間があったのだとしても)ちょっと不思議に感じた。

美雨さんが質問した「孤独」とは、言ってみれば天才の孤独のことだ。

その才能あるロシア人ミュージシャンは一種カリスマ的な存在だったらしい。偉大なミュージシャンとして創作を行う彼に、普通の人である奥さんは、たとえ自分でもやはり入りこめない部分を感じていたのではないか、もし感じていたとしたら…、という美雨さんの問いかけ。

それに答えた奥さんの、彼が孤独をもし感じていたのなら、残念だという言葉とその表情をみて、美雨さんはなんだか同志を得たような表情をした。
そして告白する。

実は、彼女は父親に似たような感情を抱いているのだ、と。

彼はとても自分を愛していてくれるし、自分も尊敬できる父親だと感じている。でもやはり彼にはどこか人とは違った、彼だけの抱える世界を持っていて、それに触れられず理解できない自分が、寂しいって。

美雨さんの父親は、坂本龍一。世界のサカモト、と言われる音楽家。

自分もミュージシャンの一人として活動する美雨さんとしては、その父親の孤独に娘として閉め出されたような哀しさを感じていたのかもしれない。
だから、このロシア人ミュージシャンの奥さんに共感を感じたかったのかも。

二時間ぐらいの番組で紀行ものとしてもなかなか面白かったけど、最後の15分ぐらいをみれただけでOKでしたわね。

夜は床の間作りを眺めてから、もうちょっと録画データの整理をして、就寝の準備。
しかし、最後にTVを消そうと思ったら、偶然ついてた番組でF1が始まってしまったのよ(笑)。

丁度スタートの時だったので思わず観戦(^^;。
琢磨クンが八位入賞したのを愛でたく眺めて、時計をみて大慌てで就寝。
明日は眠いぞ〜…。

では、また。

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