この時期は定時にあがるとまだ外は明るい。
家路までの運転中、次第に暗くなっていくような感じだ。

職場と自宅の丁度中間あたりは普段よく混む場所で、大抵信号にかかる。いつも同じような場所だ。

そこは、道路の両側に木が植えられている。なんという名前の木なのかはよくわからないのだがとても緑が濃く、ちょっと細い枝に細長い葉を繁らせている。

フロントガラスから信号を見上げようと視線を上げると、この時期その細い枝が風もないのにスゴイ勢いでたわんだりする様子を見ることができる。

普段暑さに弱く、また幹線道路の排気ガスが苦手なこともあって、窓は締め切りエアコンをかけてるので騒音はあまりよくわからないのだが、ここの街路樹、実はかなりの「大型マンション」と化しているのだ。

細く窓を開けてみると、耳に飛び込むのは小鳥の鳴き声。

チュンチュンと少し高い声で鳴く無数の鳥の鳴き声は、なんだか細い雨が降っているかのようだ。

小鳥たちは、何に驚いたのかザっと群れで枝から枝に頻繁に飛び移るので、その度に細い枝が勢い良くしなることになる。

街路樹は両側に等間隔で数十メートルほど植えられているのだが、小鳥たちの好みの問題か、マンションと化しているのはそのうちの数メートルほど。

六本ほどの街路樹の枝に、何百羽の小鳥たちがさえずり飛び交っている様は、なかなかに見応えのある迫力を感じる。

年間を通して見かけることもないし、このマンション状態の樹木を見るのもこの時期だけだ。
あの小鳥たちは渡り鳥なのだろうか。

普段は急ぐ家路も、この時期は小鳥マンションの騒音が楽しく、信号待ちも楽しみになるほどなのだ。

では、また。

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