ランドオーヴァーシリーズ、三巻。

宮廷魔術師クエスター・スーズのへなちょこ魔法により犬にされてしまった宮廷書記のアバーナシィ。
ようやくクエスターが人間に戻す魔法を身につけたと宣言したので、ベンは命の次に大切なダンドオーヴァー王としてのアイデンティティであるメダルを貸すことに同意。
そして、運命の呪文を唱えている途中、なんとクシャミをしてしまって、さあ大変!

アバーナシィは登場した時から気に入っていたのよね。
その彼が、不幸にもメダルを所持したまま、クエスターの魔法の手違いで現代アメリカにやってきてしまうというハプニングです。

とにかく元は人間だったのだけど、クエスターに犬にされたというキャラで、ランドオーヴァーでは許されるそのシチュエーションも、現代アメリカでは不思議なしゃべる犬でしかないわけで(^^;。

そこに、彼を憎む前王の息子だとか、アバーナシィと入れ代わりにやってきた、悪魔の瓶とも言えるマジックアイテムが引き起こす騒動で、またもやベンは翻弄されるのでした。

この巻は訳者あとがきがあるのだけど、そこで「著者はこれでもかというぐらいにキャラクターを使い回す」というフレーズがあって、ちょっと笑ってしまいました。

たしかに、基本的なキャラは一巻からほとんど全然変わってない。ナイトシェイドやストラボなど、倒すべき敵役のように最初は思えたものの、最近ではなんだか対立は存在するものの同じ世界を構成するものとしての馴れ合いのような感じが出てきている(笑)。
や、ストラボは好きなんで、この状況はありがたいんだけどさ。

そしてやはり、クライマックスの派手さは、スラップスティックな物語として上等な笑いに貫かれていて、ジェットコースターのように楽しめます。

ヘリに追い回されて怒りに我を忘れるストラボが、ラブラブ(笑)。

エピローグでようやくベンはウィロウと結婚しました。
でもなんだかまだまだ王としての仕事に終りはなさそうです。

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