野田秀樹が、夢の遊眠社時代に上演したもの。脚本、演出、出演してました。

コレ、一昨年ぐらいだかに、筧さん主役で上演されていました。これは偶然見ることができた舞台だったんだけど、その公演は別の演出家の人が野田さんの脚本を使って演出したもので、セリフの野田さんぽさはともかく、他はあんまり「らしさ」がなかったのよねえ。
それで、今回全部野田さんの舞台ってことで、どう変わっているのかも楽しみの一つでした。

ストーリーは、ここ数年野田舞台ではおなじみの「日本」を語ったもの。

もうちょっとエンタメな感じのも好きなんだけど、今という時代性と野田さんの自国へのアイデンティティの主張のタイミングがあってしまっているせいか、重いテーマが続いてしまっているんだよなあ…。

私としては、どうしても愛国心というのはもてないし、自国にプライドも感じないので、「それでいいのか」と訴えられても、「よくはないかもしれないけど、でも」というのが本心なんだよね。

だから、テーマも主張も重く深刻に言われてるのはわかるけれども、「野田さん、ちゃんとわかることができなくて、ゴメン」といった心境なのでした…。

今回の美味しい役者さんは、手塚とおるさんでした(^^)。

この方、他の舞台でも何度か見かけていて、いつもいい印象はあったんだけど。てか、青山劇場版の華岡軍医役がジャニーズの男の子で、そのときの演技と比較して、今回すっっっっっごい(笑)よかったから、余計に印象に残ったんだろうとは思う(^^;。

看護兵は、あとでパンフをみたら、高橋由美子でちょっとびっくり。たしかにそんな顔はしてたなあ…、でもそろそろ公演終盤だったせいか、皆さん声がスゴイことになっていて、そのせいか見てるときには気が付きませんでした(^^;。

主演の阿部サダヲさんは、文句なしですね。筧さんのときは、自信たっぷりな詐欺師の役がもうピッタリはまってて(笑)、そういうキャラとして楽しめたけど、サダヲさんの詐欺師はちょっと弱腰なのが笑えた。

舞台の奥行き感は、今回も圧巻でした。
鳥取砂丘の果てしなく続く砂の丘の雰囲気が出てたと思います。

座席の問題で、クライマックスの宮沢りえの顔があんまりよく見なかったのが、つくづく残念でした。

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